2013年2月13日水曜日

カルディコット博士講演DVDについて

福島にご住所のある方へ、一枚のヘレン・カルディコット博士のDVDを無料でお届けする。FRCSRはこの小さなプロジェクトを2012年のクリスマスにスタートしました。当初、50枚の無料送付を予定していましたが、現在は、どなたかが一枚購入されると福島からご要望のあった方に一枚をお送りすることにしています。そして、福島のみなさんへの送付は、間もなく400枚になろうとしています。これは、丁度、福島で300名収容のホールで講演が一度開催されたことと同様です。ここに至るまでに、たくさんの方たちのお力添えがありました。心より感謝いたします。

福島は事故発生の地でありながら、情報が湾曲され、隠蔽され、そこで暮らされている方々は、被曝についての情報を正しく受け取りにくい環境下にあります。誰よりも真っ先に知るべき人たちにきちんと情報を届けたい。私たちは、そのように考えています。そして、これは人権です。同時に、福島以外のみなさんにも、あなたが何処に暮らしていても、できる限り多くの方達に、被曝と健康被害について知っていただきたいと思っています。

このDVDを制作した背景には、みなさんから寄せられた二つの大きな声がありました。一つには、自分の不安を他の人に解説できない、ということ。相手が近しい人であればあるほど感情論になってしまう。これは、311以降、最も多く寄せられた声でした。また、この声には、断片的な知識では一通り解説できない、というもどかしさも伴っていました。二つ目は、講演会があっても行く事ができない、ということ。近隣で開催されても、時間が合わない。託児の手が見つからず行く事ができない、という方も多くいらっしゃいました。

もし、すでにお手元にこのDVDをお持ちの方は、ぜひ、親しい方と、またグループで、さまざまな教育機関で、上映会を行ってください。そして、あなた自身が、パートナーとあなたが、あるいは自分たち家族が、学校や暮らしている町が、どのようにあるべきなのかを考えていただきたいのです。

中には、避難する事が必要だと分かっていても、さまざまな理由で動けないでいる、という方もいるかもしれません。でも、どうか、あきらめないでください。そして、そうした方を責めないでください。もし、お子さんがいらっしゃれば、お子さんだけでも先に汚染の少ない場所へ移動できる方法を一緒に模索してあげてください。今、多くの人たちに、寄り添い、気持ちをナビゲートする手助けが必要なのです。

行動を起こす、意識を変える、そのためには被曝による健康被害をきちんと知る必要があります。

一人でも多くの命が、どうか、つながりますよう、ご協力をお願い申し上げます。


Shino Yasutomo
Executive Director
FRCSR

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