2011年11月30日水曜日

カルテブックス新しいカテゴリー出来ました。

カルテブックスに新しい本棚「自給自足する」「暮らしと食の知恵」ができました。

http://astore.amazon.co.jp/bookshelf311-22

「突然死」についての記録を開始します。


いつもみんなのカルテを閲覧させていただいている者です。御労苦に感謝いたします。
私は、東北地方在住ですが、原発事故後、突然死の話を段々と身近で聞くようになってきました。それも過去持病がなかったり、年齢的に若かったりという、今までだと考えられないようなケースの突然死です。
みんなのカルテでは、様々な症状が取り上げられていますが、こうした突然死のデータを集めるということをお考えになったことはないでしょうか。カルテに残る症状は、当然のことながら、まだ生きている方の情報です。突然死してしまった場合には、カルテには情報が載りませんが、明らかに放射能のせいとしか考えられないようなケースは記録に残しておく意義があると思うのです。チェルノブイリの事故後も、セシウムによる心臓発作やそれによる突然死がたくさんあったと聞いています。
以上、ご検討いただけると幸いです。

みんなのカルテでは「症例」を収集していますが、「突然死」についても上記のご提案から記録保管を開始することに致しました。ただし、ご本人やそのご家族に関する「症例」とは違い「情報」ですので、真面目な内容と確実性のある記載を強くご協力お願いする次第です。突然死の記載については、身近で亡くなられた方の、年齢、地域、性別、ご職業、死因など具体的に解説のご記入をお願いいたします。


2011年11月23日水曜日

みんなのカルテひと月が経過しました

「みんなのカルテ」を立ち上げてひと月が経過しました。


たくさんの症例をご報告いただき、ありがとうございます。


放射能汚染後、どのような症状が広がっているのか、共有できるデータベースを作ることを目的に「みんなのカルテ」ははじまりました。この間、多くのみなさまにお力添えいただいたとともに、「みんなのカルテ」が次に進むステップも見えてきたように思います。


一つには、この共有データの内容をぶれのない統計としての有効性を持たせるために、2000~3000の症例を今後も継続して収集してゆくということ。そして、書きこんで頂いた皆さんには、追記をお願いしたいと思います。


このひと月の作業の中で、もっとも大きな出来事は、18日、ベラルーシ、ミンスクにあるベルラド研究所に資金支援をするフランスのNGO「チェルノブイリ、ベラルーシの子供たち」の記者会見で、フランス在住のジャーナリスト藤原かすみさんが「みんなのカルテ」の症例を発表して下さったことです。小さな一歩ですが、放射能汚染後のみなさんの症例がチェルノブイリの医療関係者、研究者、フランスのマスコミに公にされたことはとても大きな意味があると感じます。一枚のカルテがみんなのカルテに繋がり、医療のドアを少しづつ開こうとしています。


今後共、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年11月17日木曜日

避難移住に伴う車両、物品の移動について



「以前から避難先への車両、物品の持ち込みが気がかりでした。」という内容のメールをいただきました。

「みんなのカルテ」をご覧頂いているみなさんの中には、避難移住をお考えの方もいらっしゃると思います。そこで、この「車両、物品の持ち込み」について少し考えてみたいと思います。

現行では避難移住に伴う車両、物品の移動についてはなにも基準がありません。避難に関わるボランティアの方々の善意、と避難移住される方々の判断に任されています。そして、特に車両に関しては、ボランティアの方々の善意から情緒的になりやすく、風評や差別と結び付けられることもあるようです。

しかし、こと放射能汚染に関して「みんなのカルテ」はそうした情緒性だけでこの問題を見るべきではない、と考えています。

体内に影響を及ぼす放射能物質には、例えば、セシウム137は30年、プラトニウム239は24000年、コバルト60は5年、ストロンチウム90は28年というような、途方もなく長い半減期を要する物質が含まれています。そして、これは体内に影響を及ぼす放射能物質のほんの一部ですが、それだけでも子宮、肝臓、肺などに影響を及ぼします。

情緒性からだけで、気の毒だから、だけでこの問題は片付けるべきではないのです。

11月の報告書にも書きましたが、自車を持ち込み咳が再発、避難地へ送った衣類のダンボールを開けたらとたんに咳き込んだ、届いたショールを巻いたらいきなり咳、といったものがあります。

もちろん、避難移住される方にはさまざまな事情があることとお察ししますが「みんなのカルテ」では、予め知っておいていただきたいことがあるのです。それは、せっかく避難移住されても、特に車両の持ち込みは非常に問題です。症状が再発することがあります。また、先の半減期からも理解いただけるように、せっかくのクリーンゾーンを維持することができなくなります。ボランティアの方々の善意を無駄にしないためにも、移住する側から車両の持ち込みについて、今一度お考えいただければと思います。

2011年11月16日水曜日

米国科学アカデミーセシウム137汚染図

「みんなのカルテ報告書」11月報告書の症例報告地域図と米国科学アカデミーセシウム137汚染図を一度に配置してみました。符号点があります。ご確認ください。

2011年11月14日月曜日

11月分の報告書を作りました。

11月分の報告書が出来ました。保管庫の「みんなのカルテ報告書」にアップしてあります。

2011年11月10日木曜日

カルテBooks  できました

放射能汚染に関する書籍だけを集めた「カルテBooks 」を作りました。内容は、こどもを守る、食を考える、防衛する、掃除する、の今のところ4つのカテゴリーです。手に取りやすく、考えやすく、実行に役立つような本を選んで見ました。左のリンクからご覧になれます。みなさんが「読んでよかった!」と思われる本があれば、ぜひご紹介ください。みんなで本棚を作れたら、と思います。

2011年11月9日水曜日

これ以上悪化させないために

お医者様で「原因不明と言われました」あるいは「XXXXと言われました」という投稿をよく拝見します。「言われました」ということは、ご本人に診療の納得性がないか、あるいは、それだけではない、と感じていらっしゃるか、いずれにも何がしかの疑問や不満が残るということだろうと思います。

そして、ここにご投稿いただいたみなさんは「放射能汚染によると思われる体調の変化」として、ご投稿いただいてますので、症状は放射能汚染によるものである、ということを前提に、お話しします。

私は先日「放射能物質による人体への影響およびその半減期」という人体図を作成しました。これは、どんな放射能物質が人体のどの部分に影響し、その半減期はどれくらいかかるのか、を示した人体図です。この資料は、1982年アメリカの放射線被曝に関するリポートとして当時の上院議員ジョン・グレンがまとめさせた資料に登場するもので、アメリカで人体被曝への影響を解説する際、よく登場する資料です。

ここには、みなさんが耳にしたことのある、セシウム137、プラトニウム239、ストロンチウム90など13種類の放射線物質があげられています。

まず、これらの物質が全て発見できるような医療検査が果たしてあるのか、という問題があります。「原因がわからない」と言われる背景には、現在の医療検査の遅れにもある、とも考えられます。

次に、それらが検出されたとして、完治できる、つまりこれらの化学物質を排除できる治療方法があるのか、という問題があります。放射能汚染が問題なのは、みなさんが抱えられているような症例を引き起こすと同時に、効果的な医療手段がなく、ウラニウム233のように途方もない時間人体から排出できない化学物質が含まれている為です。

もう一つ、これは私の体験ですが4人の医者(内科医、耳鼻科医、皮膚科医、歯科医)に「みんなのカルテ」を見て頂いた際、異口同音に「科学的エビデンスがない」と言われました。つまり、医療関係者もこれほど汚染が進んでいるにもかかわらずエビデンスを理由に放射能汚染を考慮しない、関心を持たない方々が未だにいる、ということです。これは、医療機関、医療従事者側の理解力の問題です。

今月頭に10月末までのベータ版の症例報告を作成しました。ご覧いただいた方もいらっしゃると思いますが、これにもある通り、症例は全てにまたがっており、10月末時点で症例数は124、現在は140近くにのぼります。これは、医療の側面から見れば、これら全ての部位、症例に関する医療が放射能汚染による影響を考慮する必要がある、ということです。そして、症例が単独である場合は殆どありません。お一人の平均症例は現時点で6.7ヶ所に昇ります。汚染食品の流通、症状回復のための避難、一時疎開、および先の全てにまたがる症例を考えた時、すべての地域の医療機関、すべての医療従事者に放射能汚染という診療の観点が付加されるべき、と考えるのはこのような点からです。

放射能汚染による治療は長期に渡る根気が必要です。同時に、複合的に症例がある場合、全てに関連性があるためどれか一箇所が画期的に完治するということが難しい現状にあります。そして、これ以上悪化させないことは非常に重要です。命の危険がある、ということも重症になれば起こりうることですが、そうならないためにも、小さな症状が複数にまたがっていても、根気よくすべての症状について治療を試みてください。症状はひとつの反応ですが、体が知らせてくれている証です。ですから、症状が小さくなるということはうまく排出できている証でもあり、継続しているということはまだ内在している、ということになります。

これ以上、悪化させないためには

・汚染地域から脱出する
・汚染物質から離れる
・一次疎開をして抵抗力を回復し戦える体を少しでも取り戻す
・全ての症状に関して根気よく治療回復を目指す
・食品の安全性を確認する 外食を控える
・マスク・ゴーグル・帽子をつける
・家庭内に放射能物質を持ち込まないよう掃除を徹底する
・衣類への付着を防ぐ...これから寒くなりますが毛織の重衣料など注意してください
・汚染地域の方、特に乳幼児、お子さんのいらっしゃる方は洗濯物の外干しは止める

などが必要です。

これからますます寒くなり、体調も変化します。どうか今一度、管理の方法を見なおしていただければ幸いです。



2011年11月8日火曜日

資料頒布のお知らせ

放射線物質が人体のどの部分に影響し、半減期はどのくらいの期間なのか。「人体図:放射線物質による人体への影響およびその半減期」にまとめました。「みんなのカルテ保管庫」の頒布資料のリンクにて一部100円で扱っています。

2011年11月7日月曜日

こどものカルテ症例分類を行いました

こどものカルテの症例分類を行いました。やはり「皮膚」と「気管支」に関するラベルの多さが気になります。同時に、「みんなのカルテ」でトップに上がる項目は子供も網羅しているものがあります。これから寒くなります。アトピー、アレルギーの悪化にご注意ください。

2011年11月3日木曜日

こどものカルテできました

子供だけの症例を集めた「こどものカルテ」ができました。「みんなのカルテ」からお子さんの症例だけを集め、分析しています。リンクはこちらです。

http://sos311kartekids.blogspot.com/

2011年11月1日火曜日

ご質問:都道府県、市、区記入欄作成について

都道府県、市、区記入欄を作ってください - みんなのカルテさまへ (?)
2011/11/01 (Tue) 17:05:55
みんなのカルテさま
このようなサイトをありがとうございます。
地区別にすると傾向がわかると思いますので、ぜひ投稿欄を作ってください。よろしくお願いします。

というご提案がありましたのでここに返答を掲載させて頂きます。
以下、返答です。

都道府県、市、区記入欄についてのご意見をいただき、まことにありがとうございます。おそらくご覧になる投稿者のみなさまにはカルテに都道府県よりさらに細かい区分があることがご記入作業の軽減とともに「自分の地区」での発症例として認識を高める役割もあろうかと思います。

ここにご記入頂いたデータは「みんなのカルテ保管庫」に保管されます。保管の作業は、データをコピーし、全てのデータを読み、一つづつにラベルをつける、という作業です。「みんなのカルテ保管庫」の投稿をご覧いただけるとお分かりになると思いますが、皆さまがおつけになったタイトルよりも、更に細かな詳細のラベルがそれぞれの投稿にあります。これは、コンピューターが自動区分しているわけではなく、全て手作業です。そして、「みんなのカルテ」の管理および「みんなのカルテ保管庫」への移動、分類、ツイッターでのお知らせ、など作業は多岐にわたり、この作業全てを今のところ私が一人で行なっております。

この膨大な作業を行う必要があるのは、ご投稿もさることながら、「みんなのカルテ」で重要なことは保管庫における症例の分類だからです。保管庫のデータは、そこからさらに月刊報告にまとめ、その月刊報告をさらに分析する必要があり、最終的な役割は投稿いただいた方のみならず多くの方々、医療関係者の方々に症例を把握頂き、この先には、翻訳により海外の方々にもこの現状を伝えたいと思っております。

そこで、ご意見のあった更に細かな区分についてですが、まずこのデータは「保管庫」に反映される必要があります。つまり、ここに細かな地区区分があった場合、それも保管庫に反映される必要があるということです。地区区分をさらに細かくした場合、保管庫の地区区分ラベル数が膨大になろうかと思います。その作業はラベル区分の際の手間を増やすと共に、一方の症例分類の際、症例の見落としや、一件あたりの症例を分析する時間を奪います。

また、これは非常に重要なことですが「どの地域に症例が見られるか」ということよりも「どんな症例が具体的に発生しているのか」ということのほうが重要です。なぜなら、全体の症例が、段階的にステップアップし、発症がさらに増えることが予測されるためです。つまり「この地区で発症がある」という現在の感覚は広域に吸収され最終的には「どの地区」ということが意味を持たなくなる、それくらい汚染がひどく発症のピッチが早い、ということです。「みんなのカルテ」は現状の把握と同時に「警報」の意味も備えますが、ピンポイントで区分することにより「広域への警報」の焦点が失われます。「私の地域は大丈夫」という認識を持たないでいただきたい、区域区分が意味を持たない、この危機感を理解していただきたいのです。ですから、ホームの冒頭にも「医療機関の皆さまへ」としてお願いしておりますように「どの地域」「どの医療」にも放射能汚染からの観点が必要になるということをお伝えしています。それはすなわちエリアによらず「どの地域」に住む人たちも同等の警報が必要だということです。

また、先にも申し上げた海外にこれを発信する際には、100キロ、200キロというような広範囲での把握となります。市や区は意味を持ちません。

「市や区」までの区分がデータとしてどこまで機能があるのかが疑問です。もう一つ、地区別にすると傾向がわかる、ということですが、症例の傾向は、年代、性別、その人の病歴などの体質や普段の生活、地域の汚染度によるもので、安全とされる地域にも症状を抱える方がいらっしゃるということです。また、症状を抱える方が移動される場合も多くあります。つまり、「市や区」がどうであるか、ということよりも、「みんなのカルテ」がお伝えしたいことは、全域にわたり私たちは緊急事態下にある、ということです。

ご理解の程、よろしくお願い致します。