2011年12月16日金曜日

周囲の方のご理解、ご協力をお願いいたします

放射能汚染後、みんなのカルテでは皆さんが感じる「身体的な症状」について収集していますが、作業を行いながら、このところ強く感じるのは、精神的な不安、疲労が非常に高まっている、ということです。

精神的な持病をそもそも抱えていた人は、身体的に持病を抱えていた人たちと同じように放射能汚染後、症状が強まっています。放射能の感受性の高い人達にまず症状が現れたのと同じように、精神的な持病、不安定さを日頃感じる人達から、不安の訴えがまずはじっています。

そうした人たちとは別に、三つのグループがあります。

一つは、持病や障害を抱え、経済的な問題を中心に精神的不安に繋がるケースです。「避難してまで生きる価値が自分にはない」「みんなにこれ以上迷惑をかけられない」「しばしば自殺を考える」というメールを頂くことは少なくありません。

もう一つは、倫理観の相違によるもので、これは特に授乳期の子供を抱えるお母さんに多くあります。生まれたばかりの命を預かるお母さんにとって、毎日の自衛につぐ自衛の中で、避難や、あるいは放射能汚染さえ認めようとしない夫や、祖父母の存在は、時に、絶望の淵に立たせます。

避難した人でも、すんなりと避難できたケースばかりではなく、倫理観の違いから離婚したケース、避難を話しあう過程で互いの見解の相違が分かり、家族で避難をしたものの関係が悪くなったケース、などけして単純ではありません。

周囲に理解する人がいない、こうした方々がツイッターやフェイスブック、ミクシーなどのインターネット・メディアで同じような問題を抱える人達同士、つながりを持ち、気持ちを発散させたり、乗り越えるよう言葉をかけてもらうことはとても大切です。けして、孤独に陥らないでください。

そして、特に、授乳期の赤ちゃんを抱えるお母さん、自衛を頑張るお母さん、一日に一度、放射能汚染のことを考えない時間を必ず作ってください。長丁場です。自分のためにお茶を入れ、自分の楽しみにいい音楽を聞いて、リラックスしてください。張り詰めてばかりではなにも解決しません。それどころか、心を病みます。

それから、避難を受け入れてくださる方々へお願いです。自主避難の方々にもどうか、強制避難される方々と同じように、ご理解をお願いいたします。

シングルマザー、持病のある方、身体的に弱い立場にある方の自主避難にご理解をお願いします。避難の必要があるにも関わらず、アパートの保証人を探すことさえ困難な方がいらっしゃいます。皆さんの手助けが必要です。どうか、そうした方々に自主避難の道が少しでも開かれるよう、ご協力いただけたらと思います。お願いいたします。

また、同じく自主避難でも家屋にローンを抱えるため避難を思いとどまる方も多いのです。受け入れて下さる方々に、金融機関の受付窓口に関する情報があれば、大きな手助けとなります。

避難された方の中には、なれない土地でまだ不安を抱える方も多くいらっしゃいます。どうか、温かい目で地元の生活に適合できるようになるまで、見守っていただければと思います。

よろしくお願いいたします。

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