2012年6月12日火曜日

ヘレン・カルディコット博士からのレター:幼児の甲状腺異常に対する日本の医師の対応について

木下黄太さんのブログ記事で、東京・関東の幼児に甲状腺異常が数例ある事を知りました。
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/a4627dd940381eada957beffcbff2f78
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/ee2ba4b155644de1febbb5733294f061

特に、江東区から避難した3歳のお子さんの結節性甲状腺腫についての、「原発事故の影響ではなく、持って生まれたものでしょう。心配するようなものではない。念のため1年後にまた検査すればいいでしょう。と言う医師の見解に違和感を感じました。

母親の、「再検査が1年後、というのは妥当なのでしょうか。しこりが今後どのように変化していく可能性があるのか、医師は『心配ない』と言葉を濁すばかりで全く見えてきませんでした。」と言う言葉に不安さを感じ、同じ母親として共感しました。

そこで、小児科医であり被ばくにも詳しいオーストラリアのヘレン・カルディコット博士にメールで問い合わせました。
カルディコット博士は、日本の現状をほぼリアルタイムで熟知されており、山下俊一の甲状腺学会の会員への「おふれ」の事もご存知です。 

一時間もしないうちにお返事を下さいました。

子供における甲状腺のしこりやのう胞は全て生体組織検査をする必要があります。甲状腺のしこりの場合、全血球算定にはそんなに意味がなく、しこりが悪性かどうかには関係なく、医師達はそれを分かっているはずです!
医師達がこれらのしこりの生体組織検査をしていないのは、全く犯罪的です。
医師達は、この子供達に、未診断の甲状腺がんで死ねと宣告しているのでしょうか?

ヘレン・カルディコット

"Thyroid nodules and cysts in children all need to be biopsied.  The complete blood count really means nothing in these cases and is not related to whether the nodules are malignant or not, and doctors know that!
It is purely criminal that medical doctors are not biopsying these nodules.  Are they condemning these children to die from undiagnosed thyroid cancer?"

Helen Caldicott

このお返事に対して。再度、「持って生まれたもの=先天性である」と言う医師の見解について、メールをしました。私のメールの質問からご紹介致します。

「この医師が先天性であるだろうと言ったのは、これ以上検査をしなくて済むようにだと思われますか?母親は、この医師が言う、持って生まれたものだろうと言う見解と、再検査が1年後と言うのに非常に不安感を感じているようです。カルディコット博士、あなたは母親であり、私も母親です。母親は子供に対しての危険を直感的に察知できるものだと思います。今日本で起こっている事は、本当に犯罪的です。多くの子供達が、博士が言われるように、未診断の甲状腺がんで死んでしまうか、再検査の前にがんが進行してしまうのではないかと危惧しています。」

これに対して、カルディコット博士のお返事は、シンプルなものでした。

あなた(の言う事)に同意します。
I agree with you.



                                          リポート:平沼百合

twitter @YuriHiranuma

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